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原状回復・長期修繕
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更新日 : 14/09/11

建物の点検とメンテナンス②建物の寿命を延ばそう

不動産コンサルタント (株)さくら事務所会長 長嶋修

日本の建物の寿命が短いのは、点検と補修を怠ってきたから

一般に日本の「建物の寿命」は木造で約30年、RC(鉄筋コンクリート)造で47年などと言われています。その数字の低さは所有者が建物の点検やメンテナンスを怠ってきたことにも大きな原因があります。

海外の事情と比べてみると、日本の建物の寿命が30年であるのに対し、イギリスは141年、ドイツ・フランスは約80年、アメリカは100年程度。実は日本の建築技術は、世界一です。それなのに、なぜこのようなことになってしまったのでしょうか。

答えは簡単です。木造でもRC造でも、きちんと設計・施行され、定期的な点検とメンテンナンスが施せば、100年くらいは長持ちする可能性がありますが、それらがおろそかにされてきたからです。

①しっかりと「設計・施行」され、②定期的な「点検」と、③適切な「メンテナンス」を施せば、建物は十分に長持ちするのです。最低でも100年は持つのですから、子供の代までアパート・マンションを十分残すことも可能となります。

建物に対し、もっと関心と知識を持ちましょう

現在、多くの大家さんが空室や家賃の下落に悩んでおられますが、そのわりには肝心の「建物ケア」をきちんとされていないのだなぁというのが私の率直な感想です。

ちょっと意識を向けるだけで建物は長持ちするのに、大家さんの建物に対する関心や知識の低さが、建物の寿命を大幅に縮めているのです。

そもそもご自分のアパート・マンションの建物が今、どのような状態であるのか、把握されておられるでしょうか?

点検やメンテナンスを適切なタイミングで行い、劣化を早期に見つけて処置を講じておけば、比較的安価なコスト、簡単な工事で済みます。しかし、放置したことで取り返しがつかなくなったケースが多々あります。

点検のポイントは、木造アパートもRC造も同じ

建物各部位の点検や取り替え時期の目安は、木造アパート・戸建て木造住宅もRC(鉄筋コンクリート)造も基本的にほとんど同じです。ただし、RC構造で屋上が陸屋根(ろくやね)なら防水チェック、エレベーターがあれば定期的な点検が必要となります。

ここ何年も放置している方は、今すぐチェックを

特に雨漏りや給排水管のトラブルは目に見えず、建物の基礎部分にダメージを与える原因となるため注意が必要です。基本的には1年に1度は全体のチェックを行いたいものです。

素人でもチェックできることもいろいろありますので、常日頃からアパート・マンションを見回ることが大切です。もし心配な点が見つかれば、専門業者にチェックを依頼しましょう。

建物の点検の部位、チェックのポイント、点検時期の目安、取替え時期の目安は、住宅金融支援機構のホームページに掲載の「マイホーム維持管理ガイドライン」を参考にされるとよいでしょう。

※マイホーム維持管理ガイドライン

リンク

アパート・マンションの点検とメンテナンス
その①建物の「生涯コスト」を考える
その②建物の寿命を延ばそう
その③建物は、水が大敵

プロフィール

ながしま・おさむ 1976年、東京都墨田区生まれ。1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社『株式会社さくら事務所』を設立、現会長。『中立な不動産コンサルタント』としてマイホーム購入・不動産投資など不動産購入ノウハウや、業界・政策への提言を行なう。著書・メディア出演多数。
(株)さくら事務所
NPO法人日本ホームインスペクターズ協会

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