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相続・税金
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更新日 : 14/09/01

資産を活かす「税務マネージメント」②遺言書作成のポイント

税理士・中小企業診断士 飯塚美幸

事例4.遺言書と生活プラン—遺言書の作成は、生活プランを立ててから

T様は70歳を迎えて専門家に遺言書作成を依頼。
専門家は所有資産を調べ、公正証書による遺言書を作成しました。
その後は預貯金を生活費に充てて暮らしていました。
しかし、数年経って遺言書に記載した預貯金額が減っていることに気づきました。
T様はこれは大変と生活費を切り詰め始めました。
もちろん、それは本末転倒です。そもそも遺言書は自分の生活プランを立てた上で作成するものです。
T様はその後、生活設計をしっかり立てアパートを取得して生活費を確保。
その上で遺言書を変更しました。
のちになって慌てないよう、まずは資産状況を把握し何年か先までの生活設計を立てから遺言書を書きましょう。

事例5.遺言執行者の指定—争族を避けるため、遺言執行者は第三者に

S様は相続後にもめないように遺言書を作成。
相続人は仲の悪い兄弟だけですので、ずっとそばで介護し、不動産を守ってきてくれた甥夫婦に財産の大半を残す内容とし、遺言執行者を甥に指定しました。
ところがS様が亡くなって、遺言書の内容を見た兄弟は激怒。甥夫婦は怒り狂う兄弟に責め立てられました。
兄弟には遺留分がありませんから争族にはなりませんが、執行者にされた甥御さんにはストレスになるため、代理人を立てました。
遺言執行者は財産を受け取る人以外の第三者を指定することが重要です。
多少の報酬はかかりますが、利害に関係なく名義変更手続きを進めてくれます。
遺言書作成の際には気をつけたいものです。

※リンク
資産を活かす「税務マネージメント」
その①共有・組換え・アパートの相続対策
その②遺言書作成のポイント
その③法人化のメリット

(プロフィール)
いいづか・みゆき 静岡生まれ。静岡大学人文学部卒業。平成7年エクスプレス・タックス(株)飯塚美幸税理士事務所設立後、税理士法人タクトコンサルティングパートナーを経て、平成25年、松木飯塚税理士法人設立、代表社員に就任。資産税関係のコンサルティングを中心業務とする。事業承継協議会会員、千代田区議会政務調査諮問委員、不動産コンサルティング登録技能士試験委員、東京家庭裁判所成年後見人登録員。著書『財産を殖やす相続対策プログラム』『よくわかる税制改正と実務の徹底対策』『小規模宅地特例—実務で迷いがちな複雑・難解事例の適用判断』、『税理士のための相続税の実務Q&A—贈与税の各種特例』ほか多数。

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