LIXILリアルティ.comスマート不動産オーナーズ

原状回復・長期修繕
LINEで送る

更新日 : 14/09/11

災害に強い地盤①地盤が「固い・軟らかい」ってどんな状態?

(株)東京情報堂 代表取締役 中川寛子

「地盤の固さ」が、被害を左右する

東日本大震災以降、災害に備えるためには地盤が大事といわれるようになりました。オーナーの皆様もぜひ地盤の意味や調べ方を知り、万一の災害に備えていただきたいと思います。

●地盤の被害は①地震、②地盤、③建物の3要素で決まる

現時点では地震を予知することはできませんから、被害を軽減するためには地盤を知りそれに合わせた建物にすることが最上の策となります。

同じ規模の地震が来たとしても、地盤が固い場所と弱い場所で揺れ方は異なります。同じ地震でも被害に大きな差が出ます。また、建物が木造住宅か非木造住宅かでも被害は大きく異なります。

また、同じ建物でも、建っている場所によって被害が大きく異なります。それなら、できるだけ揺れない固い地盤の場所を選ぶ、あるいは弱い場所だと知った上で、より堅固な建物に改善するなどを意識する必要があります。

ちなみに地盤とは、地中にあって建物を支える盤状(テーブル状)の層を指します。地球の重力に基礎とともに抗して、建物が沈まないようにする働きを持っています。

地盤が「弱い」とは「低い・新しい」こと

ところで地盤の固い・軟らかいとはどういう状態を指しているのでしょうか?

●低い土地は軟らかく、水は低きに流れる

例としてわかりやすいのは豆腐です。一般に市販されている木綿、絹ごしの2種類の豆腐は作り方に加え、水分の量が大きく違います。水を多く含む絹ごしは軟らかく、少ない木綿は堅い。地盤も同じです。水分が多いほど軟らかく、少なくなるほど固くなるのです。

この点に着目すると低い土地は地盤が軟らかいということがわかります。水は低きに流れるからです。海や河川、沼などの近くが弱いといわれるのはそのためです。

●標高が高くても窪んだ土地は、水が溜まりやすい

標高の高い土地でも、尾瀬沼のように窪んでいる土地は水が溜まりやすくなります。高台である台地や丘陵上にもこうした低地は点在しており、高台だというだけで安心してはいけません。必ず、周囲との関係で高低を見る必要があります。

●古い土地ほど固いのはなぜ?

豆腐に重石をしてしばらく放置しておくと水分が抜け、堅くなりますが、同じことが地盤に当てはまります。地盤は長い時間地上にあると、自らの重みで水分が抜けて固くなり、最後には岩になります。つまり、古い土地ほど水分が抜けて固く、新しい土地は水分が抜けていないため軟らかいのです。

地盤の弱い土地が「低い」「新しい」とすると、それを知るためには土地の高低、歴史を知ることがポイントになります。

次のような調べ方があります。

・土地の高低:地形図を調べる。インターネット上の地図でも標高はわかります。

・土地の歴史:自治体のホームページや各種書籍などで調べる。

ポイントは①地名が手がかりになることもあるので、地名の由来などを知る。②過去(昭和30年代以前)と現在の地図を比較する③地質年代図を見る、などがあります。

「20万分の1 日本シームレス地質図」(独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センター)で、その土地のできた年代がわかります。そのほか、地盤を調査した柱状図や危険予測地図=ハザードマップなどでも調べられます。

リンク

災害に強い地盤・弱い地盤の違い
その①地盤が「固い・軟らかい」ってどんな状態?
その②地形の種類と地盤の固さ

プロフィール

なかがわ・ひろこ 30年にわたって不動産関連や街選びを中心に雑誌、書籍、ムック、WEBの編集、講演などで活躍。定期的に地盤についてのセミナーも開催。1988年、(株)東京情報堂設立。 日本地理学会、日本地形学連合会員。「この『家』に住んではいけない」 「プロが教える住まい買いたい人の本」 「キレイになる部屋、ブスになる部屋」 他著書多数。

ページの一番上へ