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空室対策・リフォーム
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更新日 : 14/09/10

「賃貸リノベーション」ポイント②投資費用と回収の考え方

㈱モダンアパートメント代表 渡邉勇三

投資回収の目安は、家賃ベースで考える

リノベーション投資の費用回収は、築年数や物件のコンディションによっても
異なります。
投資と費用(回収)の目安を家賃ベースで考えると、およそ次のようになります。

<シングル物件>
築25年以内で家賃の6カ月分、築25年以上なら1年半分

<ファミリー物件>
築25年以内で6カ月分から1年分、築25年以上なら2年分

家賃を軸に考える

ただし、家賃がいくらに設定できるかが問題です。
家賃は物件自体だけでなく、競合物件やエリア相場によっても異なります。
都心で長期的に収益が見込める物件なら費用をかけても改善したほうがよいケースもあるでしょう。
しかし、家賃を高めに設定できない場合、多額の費用をかけることは危険です。
大切なことは、オーナー様自身が経営者として数値目標や投資に対する指標を持つことだと思います。

リノベーションの規模の選択と、コスト圧縮

では、どのように考えればよいのか具体的に見ていきましょう。
空室の原因や問題点を探るために、まずは以下のような「物件価値の精査や現状分析」を行ない、その上で予算に添ってプランを立てます。

●物件の現状分析(立地、家賃、設備など)
●物件コンディション(築年数、既存のものを利用できるか否か)
●周辺ライバル物件の分析、エリアにおける入居者ニーズの調査
●「物件の強み・弱みの分析」「改善点」「差別化」の洗い出し
●予算や借入れの上限額と、コストの試算改善点を絞る

コストは考え方を整理することで圧縮も可能です。
例えば、築25年以内なら既存の設備や内装材の利用が可能ですから、それらを活用し、見た目の改善に的を絞ればコストを抑えられます。

「3点ユニットバス」、改善の選択肢

昨今、「バス・トイレ別」を希望する方が増加するなか「3点ユニットバス」をセパレートにするケースが増えています。
理想的にはバスとトイレの分離工事と併せて部屋全体を改装することですが、それ以外にも次のように低コストで改善する方法もあります。

●3点ユニットバスを活かしつつ、見た目をビジネスホテルのように変える
●トイレのみを切り分け、「バスと洗面」「トイレ」に分離する
●資金調達は、ローンを組む方法も

築年数の古い物件で今後15年以上の安定経営を望むならコストをかけても
リノベーションしたほうが良い場合が大半です。
予算が厳しい場合はコンセプトを「レトロ」にし古さをアピールする方法もありますが、中途半端なやり方では、家賃の安い物件を求める人にしか響かないものになりますので注意が必要です。
資金については、ローンを組むことも視野に入れて検討されるとよいでしょう。
これまで苦戦物件1000戸以上の空室解消を積み重ね、多くの気付きや学びがありました。
混迷する賃貸市場のなかで、一番重要なことは過去の成功体験などの固定概念にとらわれず、時代の変化に合わせてチャレンジし続けることだと実感しています。

※リンク
その①特徴をつくって差別化する
その②投資費用と回収の考え方

(プロフィール)
わたなべ・ゆうぞう 1976年生まれ。
大手ゼネコンを経て2006年(株)モダンアパートメントを設立し、アパート・
マンション、オフィスなど幅広くリノベーションを行なう。多くの支持を受け、
これまでの事例は約1000件に。「家主・入居者・社会の<三方よし>の輪をつくる」
「賃貸住宅から入居者の笑顔あふれるライフスタイルを創出する」ことを事業ミッションにしている。

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