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更新日 : 18/11/26

「再契約型・定期借家契約」の始め方③よくある誤解と対応策

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リーシングコンサルタント 沖野 元

よくある誤解とは?

「再契約型」の導入が進まない背景には、「普通借家契約よりデメリットが多い」と誤解している大家さんが多いことがあります。代表的な誤解は次の2点です。

●入居者に敬遠されるのではないか?

繰り返しになりますが、不良入居者を退去させるためのものなので、通常の住まい方をする入居者にとっては、まったく問題ありません。重要なことは、そのような「再契約型」の特徴やメリットを正しく入居者に伝えることです。

●家賃を下げなければならない?

先述の「終了型」の場合、入居者は契約満了とともに退去しなければならないため、継続入居による安定した暮らしができません。そのデメリットを補うには家賃を下げるケースも出てくるでしょう。

一方「再契約型」の場合は、基本的に大家さん側に再契約の意思があります。不良入居者でない限り長期入居も可能なため、普通借家契約と比べて価値が劣ることはありません。したがって、「再契約型」では、基本的には家賃を下げる必要はないのです(図2参照)。

 

図2

とりわけ、こんな物件に有効!

定期借家契約は、全ての賃貸物件に導入していただきたい優れた契約形態です。なかでも次に挙げる物件は、特に定期借家契約にすることをおすすめします。

●築古物件

普通借家契約の築古物件は、早い段階で定期借家契約への切り替えをおすすめします。普通借家契約はリスクが高く、建て替えのために高額な立ち退き料を支払うことになった例や、居座られることによって計画が大幅に遅れた例は多々あります。

●ペット可物件

ペット可物件の場合も定期借家契約が効果的です。なぜなら、ペットのしつけができなかったり、ルールを守れない人が入居する可能性があるからです。ルールを守れない場合は再契約をしないということで契約を締結します。

●DIY型賃貸

最近はDIY型賃貸借も増えてきました。これは借主が費用を負担して内装リフォームを行い、大家さんは原状回復を求めないというものです。通常の物件にはないトラブルの可能性もあるため、定期借家契約でルールを守ってもらう必要があるでしょう。

●シェアハウス

シェアハウスは基本的にすべてが定期借家契約になっています。様々な入居者とのコミュニケーションが魅力ですが、人間関係が崩れると優良な入居者が退去してしまうことがあります。従って、共同生活のルールを守れない方が再契約できない仕組みは非常に有効です。

賃貸経営のリスクヘッジに有効

以上のように、定期借家契約を活用することで大家さんが入居者とのトラブルを回避し、ルールを守ってもらいやすくなるのが定期借家契約です。

「再契約型」の導入によって、優良な(=通常の住まい方をする)入居者で満室になれば、賃貸経営も安定します。外国人や高齢者など入居者層がますます多様化していくなかで、大家さんのリスクヘッジとしての定期借家契約は大いに力を発揮することでしょう。

※関連記事

「再契約型・定期借家契約」の始め方①大家さんも入居者も満足の仕組み

「再契約型・定期借家契約」の始め方②導入のポイント

「再契約型・定期借家契約」の始め方③特に導入をすすめたい物件とは?

 

プロフィール    沖野 元おきの・げん (株)リーシングジャパン代表取締役。広島県出身。日本大学経済学部卒。教育産業、貿易業等に従事した後、不動産会社に転職。平成21年、独立し現職に。賃貸・売買仲介、中古物件再生事業、管理を中心に、客付けに特化したリーシングコンサルタントとしても活動。講演・執筆多数。定期借家契約に詳しく、共著に『賃貸の新しい夜明け』がある。

 

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