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更新日 : 18/11/19

「再契約型・定期借家契約」の始め方②導入のポイント

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リーシングコンサルタント 沖野 元

入居者と管理会社のメリットは?

前回は、大家さんにとってのメリットについてお話しました。では、視点を変えて「再契約型」を入居者や管理会社の立場から見てみましょう。両者にとって不利な契約だという声がありますが、これは大きな勘違いです。

●良好な住環境が維持できる

大家さんは不良入居者を期間満了で退去させることができるため、物件内は常に良好な住環境が維持されます。これは、入居者にとって大きな安心につながります。

●理不尽なクレームはゼロ

また、管理会社にとっては、「再契約型」を導入すると、クレーム産業とも言われる管理業務が楽になります。実際、「再契約型」を導入している、ある管理会社では入居者による理不尽なクレームはゼロです。これは、何か問題があった場合は再契約しないというルールがクレームを抑止していると考えられます。

このように「再契約型」は、大家さん・入居者・管理会社のそれぞれがメリットを享受できる契約形態なのです。

導入に向けて、知っておきたいこと

次に、定期借家契約を導入する際に、気をつけたい点についていくつかお伝えします。

●普通借家契約からの切り替え方法

平成12年3月1日(定期借家制度の施行日)以降の普通借家契約については、貸主と借主が合意すれば、定期借家契約への切り替えが可能です。ただし、これは居住用建物の場合です。事業用建物(事務所、店舗)なら、いつの契約でも合意の上で切り替えが可能です。

●入居者への説明のしかた

「再契約型」の導入にあたっては、入居者にそのメリットを伝えることが必要です。

メリット①不良入居者を退去させることができるので、良い住環境を保てる!

メリット②通常の住まい方をする人とは再契約できる!

●契約書の注意点

「再契約型」の場合、契約書に「問題がなければ必ず再契約する」という文言を入れる方がいますが、これは書面には入れないほうがよいでしょう。本来の定期借家契約の意味がなくなるからです。また、いざという時のリスクヘッジにもならなくなります。

●契約期間の設定

例えば、現在2年の普通借家契約をしていて、それを「再契約型」に切り替える場合、通常は2年間とします。ただし、入居者の信用度に合わせて短めにすることもあります。

●再契約可否の基準の明記

再契約可否の基準を契約書に明記する大家さんもいらっしゃいます。例えば、「3回滞納があったら再契約不可」「騒音問題で近隣から3回苦情があったら再契約不可」などです。明確に記載するかどうかはご自身で判断してください。私の場合は、具体的な数字は入れていませんが、今までそれで問題が起こったことはありません。

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プロフィール     沖野 元おきの・げん (株)リーシングジャパン代表取締役。広島県出身。日本大学経済学部卒。教育産業、貿易業等に従事した後、不動産会社に転職。平成21年、独立し現職に。賃貸・売買仲介、中古物件再生事業、管理を中心に、客付けに特化したリーシングコンサルタントとしても活動。講演・執筆多数。定期借家契約に詳しく、共著に『賃貸の新しい夜明け』がある。

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