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更新日 : 18/10/08

H30年度税制改正とオーナーへの影響②「公的年金控除」「基礎控除」の見直し

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大家さん専門税理士 賃貸オーナー  渡邊浩滋

「公的年金控除」見直しで、注意が必要なオーナーは?

公的年金の受給者に対する控除額が次のとおり見直されます。

◇控除額を一律10万円引き下げ

公的年金の受給者に対する控除額が、全員10万円引き下げられます。しかし、後述する基礎控除が10万円上がるため、実質の増税はありません。

◇一定以上の収入がある年金受給者

次の①〜③に該当する人は、さらに控除額が引き下げられます。

①年金収入が1000万円超:控除額の上限は195万5000円。

② 年金以外の所得が1 0 0 0 万円超2000万円以下:控除額をさらに10万円引き下げ。

③年金以外の所得が2000万円超:控除額をさらに20万円引き下げ。

<影響と対策>

年金以外の所得が高い方が増税となりますので、不動産所得が1000万円を超えるオーナー様は注意が必要です。

※適用 平成32年1月1日から。

基礎控除の見直しで、所得の多い人は増税に

◇基礎控除の引き上げ

これまで、基礎控除は所得額にかかわらず一律38万円でした。改正後は合計所得金額が2400万円以下の個人については48万円に引き上げられます(図2参照)

◇高額所得者について

しかし、合計所得金額が2400万円を超える個人の基礎控除は段階的に引き下げられ、2500万円を超える場合はゼロになります(図2参照)。

図②

●影響と対策 

合計所得額が2400万円以下の人は、給与所得控除の引き下げ分10万円が相殺されるため、実質的な増税にはなりません。しかし、所得額の多い人は増税となる可能性があります。

※適用 平成平成32年1月1日から

青色申告特別控除の見直しは、電子申告が目的

◇電子申告を行えば増税を回避できる

これまで青色申告所得控除額は65万円でしたが、55万円に引き下げられます。ただし、帳簿を法律で認められた電子保存にするか、電子申告を行う場合はこれまでどおり65万円の控除が受けられます。

●影響と対策 

今回の改正は、電子申告の促進を目的とした政策上のものです。まだ電子申告されていない方は、この機会に電子申告にしましょう。

※適用 平成32年1月1日から。

※関連記事

H30年度税制改正とオーナーへの影響①「給与所得控除」の見直し

H30年度税制改正とオーナーへの影響②「公的年金控除」「基礎控除」の見直し

H30年度税制改正とオーナーへの影響③相続税「小規模宅地特例」の見直し

 

プロフィール    渡邊浩滋 わたなべ・こうじ 税理士・司法書士。明治大学法学部卒業。総合商社勤務を経て税理士となる。2008年、両親から危機的経営状態のアパート5棟86室を継ぎ、税理士業と並行して経営を立て直す。‘11年、独立開業。税理士・司法書士の強みを活かし、不動産のスペシャリストとして、また大家の視点から賃貸経営のアドバイスを行う。セミナー、講演多数。共著に「税理士が教える節税Q&A」「大家さんのための超簡単!青色申告」がある。http://www.w-sogo.jp/ http://ameblo.jp/zeirishiohya/(ブログ)

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