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更新日 : 18/10/02

「H30年度税制改正」オーナーへの影響と対策①「給与所得控除」の見直し

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大家さん専門税理士 賃貸オーナー  渡邊浩滋

この4月に行われた平成30年度の税制改正では、所得控除の見直しや小規模宅地特例の要件変更など、オーナーが知っておきたい内容がいろいろあります。おさらいをして、これからの対策にお役立てください。

改正の内容や影響、対策など、今後の賃貸経営に関わる事柄を中心にピックアップして解説します。

まず、所得税関係では「給与所得控除」「公的年金控除額」「基礎控除」について見直しが行われました。それぞれの改正内容は次のとおりです。

「給与所得の控除」見直しと中小法人・法人税

◇控除額を一律10万円引き下げ

サラリーマンにとっての必要経費とも言える給与所得控除は、平成32年から年収にかかわらず10万円下がります(図1参照)。

しかし、基礎控除が10万円上がるため、実質の増税はありません(基礎控除については③で後述)。

図1

◇年収850万円超なら増税に

ただし、年収850万円を超える方は増税となります。理由は控除の上限額が適用される対象が、年収「1000万円超」から「850万円超」に、その上限額が「220万円」から「195万円」に引き下げられるためです。

◇子育て・介護世帯は優遇される

年収850万円を超える人でも、次の①〜③に該当する場合は、給与などの収入金額(1000万円を超える場合は1000万円とする)から850万円を引いた金額の10%を控除するという特例が設けられています。

①本人が特別障害者である。

②23歳未満の扶養親族がいる。

③同一生計の配偶者または扶養親族に特別障害者がいる。

影響と対策

給与所得控除の上限は、年々縮小されています。それに対し、中小法人の法人税は、減税が維持されます。ですから、法人で物件を購入して、法人税を払ったほうがよい場合があります。

つまりお金が残るケースが増えることになります。今後も、物件を法人で取得するニーズは高まるでしょう。(適用 平成32年1月1日から。)

 

※関連記事

H30年度税制改正とオーナーへの影響①「給与所得控除」の見直し

H30年度税制改正とオーナーへの影響②「公的年金控除」「基礎控除」の見直し

H30年度税制改正とオーナーへの影響③相続税「小規模宅地特例」の見直し

 

プロフィール   渡邊浩滋 わたなべ・こうじ 税理士・司法書士。明治大学法学部卒業。総合商社勤務を経て税理士となる。2008年、両親から危機的経営状態のアパート5棟86室を継ぎ、税理士業と並行して経営を立て直す。‘11年、独立開業。税理士・司法書士の強みを活かし、不動産のスペシャリストとして、また大家の視点から賃貸経営のアドバイスを行う。セミナー、講演多数。共著に「税理士が教える節税Q&A」「大家さんのための超簡単!青色申告」がある。http://www.w-sogo.jp/ http://ameblo.jp/zeirishiohya/(ブログ)

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