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空室対策・リフォーム
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更新日 : 18/08/10

「大家が主役」の時代⑬ 主役になるとは?

図1

リーシングコンサルタント 沖野 元

近頃多い、大家さんの悩み

今回は、これまでのまとめとして、私が大家さんに今一番お伝えしたいことをお話しします。私は不動産業・管理業とともに業務として空室対策コンサルティングを行っています。

依頼主は千葉県、埼玉県、神奈川県の大家さんが多く、たまに都内の方もおられます。最近は、いわゆるサラリーマン大家さんからのご相談が増えています。

会社勤めのかたわら、財テクを目的として郊外にアパートを1棟購入し、その地域の不動産会社に管理を任せているケースです。

その方たちのほとんどが、「物件を買った時には満室か、空室があってもすぐに決まっていたのに、近頃は長期間埋まらないことが多い。どうしたらいいかわからない」と困り果てています。

今回は、そのような大家さんから寄せられたご相談例の一つをお話しします。読者の皆様には起こりえない話だと思いますが、大家さんにとって何が大切かをお伝えするために、あえてご紹介しておきたいと思います。

無関心の代償は大きかった!

Aさんは本業の仕事がとても忙しく、遠方にあるアパートの管理を地元の管理会社に何年も任せきりにしていました。時々報告は受けていたようですが、さほど関心がなく、自ら現地に行って確認することはしていませんでした。

しかし空室が増え、何カ月も埋まらない状況が続くようになり、看過できないところまできて私のところに相談があり、Aさんと一緒に現地に行き、物件を確認しました。

すると驚きの光景がそこにあったのです。エントランスや廊下の清掃が行き届いていない、室内クリーニングもされていないなど、ほとんど放置されたような状況でした。

定期清掃は管理会社を通して清掃会社と契約しており、空室のリフォームは終わったとの連絡を管理会社から受けていました。しかし、現状はそうとは見受けられず、Aさんの怒りと落ち込みようは声をかけづらいほどでした。

管理を任せていても、主役は大家さんです!

このような例はかなり極端なケースといえますが、私は管理会社を一方的に責める気持ちにはなれませんでした。なぜなら、管理を任せきりにして何年も無関心のまま放置していたのはAさんなのです。

アパート経営は「財テク」とは違います。まさしく「経営」なのです。他に本業があったとしても、放置したり任せきりではうまくいくはずがありません。

「当事者意識をもって主体的に関わる」気持ちがなければ経営は成り立つものではないのです。

このコラムのタイトルは「『大家が主役!』の時代」です。人口減少が進み、これからの賃貸経営はますます厳しくなっていきます。

だからこそ大家さんが主役になって管理会社とお互いに協力しながら積極的に賃貸経営を行うことで、乗り越えられることがきっとたくさんあるに違いありません。

プロフィール   おきの・げん 日本大学大学院理工学研究科修了。大手不動産会社を経て2009年より不動産仲介・コンサルティングを行うリーシングジャパン代表取締役。一般財団法人日本不動産コミュニティー監修「不動産実務検定」の人気講師として活躍。週刊住宅新聞への連載ほか執筆・講演多数。日本最大級の女性大家の会「ローズ会」を主宰。http://www.leasingjapan.com/

※関連記事    連載:「大家が主役」の時代

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