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更新日 : 18/08/02

「大家が主役」の時代⑫キャンセル時の対応と防止策

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リーシングコンサルタント 沖野 元

契約当日のキャンセルで2週間の機会損失!

せっかく入った入居申し込みがキャンセルに! 賃貸経営をしているなかで少なからず遭遇する事態ですが、何度経験してもガッカリしない人はいないでしょう。

しかし、お客様側の事情により、ある程度のキャンセルは発生するものだという認識を持ち、前向きに対処していくことが重要です。今回は、キャンセル時の対応と、キャンセル発生を最小限にするための対策についてお話しします。

先日、私は大家Aさんの怒りと嘆きの入り交じった声を聞きました。

Aさんは一般媒介契約で複数の不動産会社に募集を依頼していましたが、申し込みが入ったため、すぐに他の媒介業者に「もう決まったから、募集を止めてほしい」と連絡を入れました。

ところが2週間後、契約当日にお客様都合でキャンセルになりました。大きな機会損失を被ったAさんの悔しさは察するに余りあるものでした。

しかしこのような時、感情的になっても解決はしません。むしろ、冷静にキャンセルの理由を担当者から聞き出し、同じことが繰り返し起こらないように改善点を検討することが重要です。

では、大家さんには何ができるのでしょうか? Aさんのケースを例に考えてみました。

申し込みが入ったら募集はいったんストップ

まず、「契約が終わるまでは募集を継続しておきたい」と思うかもしれませんが、これは広告表示上してはいけないことです。一つ間違えると不動産会社が「おとり広告を行った」として罰せられかねません。

一般募集の場合、大家さんが他の業者に申し込みが入った旨を伝えなければ、業者は広告を継続しますので、忘れずに連絡をしましょう。

申し込み受付から契約まではスピーディーに

次に、キャンセルを最小限に抑える方法を2つご紹介します。

まず、契約までの手続きをスピーディーに行うことです。前述のAさんの場合、申し込みから契約までの期間は2週間でした。これは長過ぎるといえます。即入居のお部屋の場合は1週間が適当です。

もしお客様から「日割り家賃の発生を○月○日からにしたい」と、かなり先の日程を言われた場合、その日まで契約を延ばすのは得策ではありません。

時間が空くことによって、お客様が心変わりをする可能性が増すからです。家賃の発生日は先になったとしても、契約は速やかに行うようにしましょう。

キャンセル防止の強力な武器

もう一つは、入居審査をていねいに行うこと。これはキャンセルを未然に防ぐために最も重要なことです。まず入居申込書に空欄がないよう、きちんと埋めてもらうことが大前提です。(参考記事:「大家が主役」の時代⑪ トラブルを防ぐ入居申込書の見方

そのうえで、記載内容に問題がないかどうか確認し、可能なら大家さんが自ら面談することをおすすめします。お互いが納得できれば、キャンセルは大幅に減らすことができます。キャンセル防止のための強力な武器でもあるのです。

おきの・げん 日本大学大学院理工学研究科修了。大手不動産会社を経て2009年より不動産仲介・コンサルティングを行うリーシングジャパン代表取締役。一般財団法人日本不動産コミュニティー監修「不動産実務検定」の人気講師として活躍。週刊住宅新聞への連載ほか執筆・講演多数。日本最大級の女性大家の会「ローズ会」を主宰。http://www.leasingjapan.com/

※関連記事    連載:「大家が主役」の時代

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②業者とのコミュニケーション

③まず「物件力」を付ける

④清掃で物件力を上げる

⑤効果的なホームステージング事例

⑥お客様のこだわりに注目する

⑦「周辺マップ」で物件の魅力をアップ

⑧「定期借家契約」の本質とは

⑨「定期借家契約」導入のポイント

⑩入居面談のすすめ

⑪トラブルを防ぐ入居申込書の見方

⑫キャンセル時の対応と防止策

⑬「主役になる」とは?

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