「ペルソナ設定」で空室を楽しく解消!①入居者像を想定する
フィーリングリフォーム専門家 賃貸オーナー 山岸加奈
「空室ってつらい・・・」
現在、賃貸市場は物件の供給過剰により競争が激化する一方で、低金利に後押しされてアパート経営に乗り出すサラリーマン投資家が増えています。
そうした厳しい状況の中で、1年、2年といった長期の空室に頭を悩ませる大家さんも少なくありません。
新聞報道によれば、首都圏3県(千葉、神奈川、埼玉)では、築2年目以降のアパートの空室率が過去最高水準の3割前後に達したそうです(2016年11月18日付け朝日新聞より)。
物件が供給過剰や時代の変化とともに、入居者のニーズはレベルアップし、かつ多様化しています。多数の物件のなかから自分の部屋が選ばれるためには、借り手の心をつかむ部屋づくりが不可欠です。
入居者の気持ちを考えた部屋づくり
私は、札幌市内に木造アパート4棟と区分マンション1戸を持つ2代目オーナーです。
子供の頃、空室が出るたびに家庭内がピリピリと不穏な空気になり、「空室ってつらいことなんだ」と思ったものでした。
父から経営を引き継いで5年、試行錯誤の末、不安になることなく楽しく空室を解消する方法にたどり着きました。
それは、簡単に言うと入居者の気持ちや暮らしを考えた部屋づくりでした。キーワードは「ペルソナ設定」です。
「ペルソナ設定」は、お客様を具体的に想定すること
ペルソナとは元々は心理学用語ですが、マーケティングの分野では、「ある商品やサービスにとって最も重要かつ象徴的なユーザー像」という意味で使われています。
私が考える空室対策としての「ペルソナ設定」は、「入居してほしい理想のお客様」をできるだけ具体的に想定することです。
似た言葉に「ターゲット設定」がありますが、それをさらに掘り下げたものといえます。
※リンク
「ペルソナ設定」で空室を楽しく解消!②設定のコツと手順
「ペルソナ設定」で空室を楽しく解消!③タイプ別5つの成功事例
「ペルソナ設定」で空室を楽しく解消!④アピールと現状把握
(プロフィール)やまぎし・かな 札幌市在住の2代目オーナー。1996年より6年間イタリアに留学し、国立フェッラーラ大学建築学部にて建築・都市計画を学ぶ。帰国後、北海道大学でイタリアの都市計画、地域計画、風景計画を研究。イタリア語通訳・翻訳などを経て、2012年、父から賃貸経営を引き継ぐ。2015年、住む人の気持ちを考える「フィーリングリフォーム」を提唱。現在、全国でセミナー講師や賃貸オーナーへのコンサルタントとしても活躍中。http://feeling-reform.com/
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