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相続・税金
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更新日 : 18/01/17

民法改正と賃貸経営への影響②「連帯保証人の保護規定」の新設

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弁護士 角田智美

「連帯保証人の責任範囲」が設定された

賃貸経営に影響を及ぼす新制度の創設や、既存制度の改正も行われました。1つずつ解説していきます。

今回の民法改正の大きな目玉は、個人の連帯保証人に対する保護規定が新設されたことです。

これまでは、賃借人が債務を支払えない場合、全額を個人の連帯保証人に請求することができました。

しかし、改正後は個人の連帯保証人の責任について、極度額(責任限度額)の設定が必須になります。

「100万円を限度として」のように、具体的に責任範囲を定めなければなりません。これに違反した場合、連帯保証契約は無効となります。

●賃貸借契約書の修正が必要!

現在の賃貸借契約書にはこの規定がありませんので、改正法の施行後は条文の修正を忘れないようにしてください(本ページ下方に記載の「賃貸契約書における、連帯保証人についての記載例」参照)。

「連帯保証人の保護規定」が新設されたことで、保証会社の利用が増える可能性もあると言えます。

極度額の基準については、今後の実務の運用や裁判例の蓄積を待つほかなく、当面、賃貸人や管理会社にとっては極めて不安定な状況になります。

そのため、改正法の施行後は、個人の連帯保証人ではなく(責任限定の適用がない)保証会社の利用を積極的に検討することが必要になってくるかもしれません。

以下、ご参考までに「賃貸契約書における、連帯保証人に関する記載例」を紹介しておきます。

◇記載例

無題

 

連載:民法大改正と賃貸経営への影響

①「敷金」と「原状回復義務」の明文化

②新設「連帯保証人の責任範囲」

③新しい権利「賃借人の修繕権」

 

(プロフィール)角田智美 かくた・ともみ

弁護士。中島・彦坂・久保内法律事務所所属。大東文化大学法学部法律学科卒業。2011年弁護士登録(東京弁護士会所属)。2014年より大東文化大学法学研究所講師を務める。民法改正に精通し、共著に『民法大改正ガイドブック:ビジネスと契約のルールはこう変わる』(ダイヤモンド社)がある。

 

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