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相続・税金
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更新日 : 17/12/22

よくある「確定申告」の疑問③「必要経費の考え方」

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税理士法人 平川会計パートナーズ代表 税理士 平川忠雄

事例6.借家人に支払う「立ち退き料」

立ち退き料の取り扱いは次の①〜③の各ケースで異なるので注意が必要です。

①  建て替えのために支払う立ち退き料

借家人を退去させるために支払う立ち退き料は、その支払いが確定した年分の必要経費に算入されます。

②アパート・敷地を譲渡するために支払う立ち退き料

建物の譲渡に際して借家人に支払う立ち退き料や、建物を取り壊して土地を譲渡するために支払う立ち退き料は必要経費に算入できず、譲渡所得の計算上、「譲渡に要した費用」として控除することになります。

③アパート・敷地を取得するにあたり、支払う立ち退き料

土地建物の取得に際して借家人に支払う立ち退き料は必要経費ではなく、土地建物の取得価額に算入されます。

事例7.固定資産税の精算金

一般的に、不動産の売買を行った年度の固定資産税は、売主と買主の間でそれぞれの所有期間に応じて精算されています。

そのため、賃貸マンション購入の際に支払った固定資産税は、どのように扱えばよいのかという質問も多く寄せられます。

●精算金は購入した不動産の取得価額に含める

固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日現在の所有者となります。そのため、売買代金とは別に固定資産税の精算を行ったとしても、それは購入代金の一部と見なされます。

したがって、買主は固定資産税の精算金を必要経費に算入することはできず、購入した賃貸マンションの取得価額に含めることとなります。

なお、売主(個人)が受け取った精算金は、売却代金に含めて譲渡所得の計算を行うことになります。

事例8.土地建物を購入後に行う、建物の取り壊し費用

土地建物を購入後、新たに賃貸マンションを建築するために元の建物を取り壊す場合があります。

通常、土地と建物を取得した場合、それぞれの取得価額が資産に計上されることになります。

しかし、その建物がすでに老朽化していて利用できない状態である場合、あるいは、取得後おおむね1年以内に取り壊しに着手する場合など、取得当初から土地のみを利用する目的であることが明らかなケースがあります。

その場合、取り壊し費用は必要経費に算入できず、土地の取得価額に加算することになりますのでご注意ください。

※リンク

よくある「確定申告」の疑問①「収入の計上」「貸付けの規模」

よくある「確定申告」の疑問②「修繕費」「消費税」

よくある「確定申告」の疑問③「必要経費の考え方」

(プロフィール)平川忠雄 ひらかわ・ただお

中央大学経済学部卒業。日本税理士連合会理事をはじめ各種委員を歴任。現在、中央大学経理研究所講師、日本税務会計学会顧問を務める。また、税理士法人平川会計パートナーズ代表社員としてタックスコンサルティング業務のかたわら、講演・セミナー講師として活躍中。

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