LIXILリアルティ.comスマート不動産オーナーズ

空室対策・リフォーム
LINEで送る

更新日 : 17/09/25

「大家が主役」の時代②業者とのコミュニケーション

eeae9f803675d12bf8f84c3f0ec50d6d_s

リーシングコンサルタント 沖野 元

「客付力」には元付業者との協力が不可欠

前回、空室を埋めるためには「物件力」と「客付力」が必要で、両者は車の両輪であるというお話をしました。今回は「客付力」の阻害要因となる、不動産業者とのコミュニケーション不足や知識不足についてお話しします。

不動産業者に管理委託をされている場合は、その多くが専任媒介になっているかと思います。専任媒介とは、不動産業者1社のみに専任で媒介を任せることです。専任を受けた業者を元付業者と呼び、客付業者に物件情報を流すという形になります。したがって、空室が埋まるかどうかはその物件そのものの基礎的条件(立地、日当たりなど)の他に元付業者の客付力によるということになります。

この場合、物件の基礎的条件が整っていたり元付業者に客付力があれば、空室が埋まりやすいので問題はありません。しかし、それらの条件が整っていない場合は、元付業者に任せきりにせず、大家さんも空室を埋めるために最大限の努力をする必要があります。

管理業者に相談ができない大家さん

ここで、事例を一つご紹介します。昨年、私のところに埼玉県某所の大家さんから空室対策コンサルティングの依頼がありました。相談してこられたのは、地元で商売を営む2代目大家さんです。お父様の代に建てたマンションを当初から地元の不動産会社に管理してもらっていました。もちろん専任媒介です。

最初の十数年は特に問題なく、空室が出てもすぐに埋まっていましたが、ここ数年ほどは、一度空室が出ると3カ月以上も続くことが当たり前のようになり、困り果てて私に連絡が来たということです。

読者の皆様はこの大家さんが管理業者に幾度と無く空室を埋めるように言ったと思われますか? 実は、そうではなかったのです。お話を聞くと、親の代からお世話になっている業者に対して、思うように意見や相談ができていない状況でした。

賃貸経営に関する基礎知識をもつことが大切

そこで私がアドバイスしたことは、まず管理業者とのコミュニケーションをしっかり取ることでした。「希望は伝え、不明点は聞く」という当たり前のことからやっていきましょうということです。

しかし、この大家さんに限らず管理業者とのコミュニケーションがうまく取れていないケースは少なくありません。その原因の一つに大家さんの賃貸経営に対する知識不足があると言えます。つまり、大家さんの側に業者と対等なコミュニケーションが成り立つだけの最低限の知識がなく、任せきりになっているという状態です。

この連載のタイトルにあるように、これからは「大家が主役!」の時代です。主役になるためには、賃貸市場の現状や入居者ニーズの変化をはじめ、できるだけ賃貸経営全般に関する知識をもつことが大切です。なぜなら、これからの賃貸経営には事業者としてのアンテナやセンスが不可欠だからです。

※リンク

「大家が主役」の時代

①「客付力」と「物件力」を高めよ
②業者とのコミュニケーション
③まず「物件力」を付ける
④清掃で物件力を上げる
⑤効果的なホームステージング事例
⑥お客様のこだわりに注目する
⑦「周辺マップ」で物件の魅力をアップ
⑧「定期借家契約」の本質とは
⑨「定期借家契約」導入のポイント
⑩入居面談のすすめ
⑪トラブルを防ぐ入居申込書の見方
⑫キャンセル時の対応と防止策
⑬「主役になる」とは?

(プロフィール)

沖野 元 おきの・げん

日本大学大学院理工学研究科修了。大手不動産会社を経て2009年より不動産仲介・コンサルティングを行うリーシングジャパン代表取締役。一般財団法人日本不動産コミュニティー監修「不動産実務検定」の人気講師として活躍。週刊住宅新聞への連載ほか執筆・講演多数。日本最大級の女性大家の会「ローズ会」を主宰。

http://www.leasingjapan.com/

ページの一番上へ