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相続・税金
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更新日 : 17/08/28

平成29年度・税制改正のポイント その①「配偶者控除」「配偶者特別控除」の見直し

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大家さん専門税理士 賃貸オーナー 渡邊浩滋

 「配偶者控除」の見直し

平成29年度税制改正では、土地・住宅関連の大改正こそあまりありませんでしたが、特例の見直しや延長など知っておきたい改正が少なくありません。オーナー様に影響がありそうな項目を中心にピックアップし、ポイントと対策を解説します。まずは、「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の見直しについて見ていきましょう。

●納税者の合計所得金額が1000万円を超えると、控除は受けられない

これまで、「配偶者控除」を受ける際、納税者の所得額は問われませんでした。

今回の改正で、納税者の合計所得金額が1000万円を超える場合、「配偶者控除」は受けられなくなりました。なお、合計所得金額とは、全収入から必要経費や給与所得控除額などを除いた、課税所得のことです。

●年収「103万円の壁」が150万円に拡大される

納税者の合計所得金額が1000万円以下の場合、その金額によって控除が変わります。例えば納税者の合計所得金額が900万円以下の場合、配偶者の収入が150万円以下(現行は103万円)なら、38万円の控除が受けられるようになりました。(適用:平成30年分以後の所得税から)

「配偶者特別控除」の見直し

「配偶者特別控除」とは、配偶者の所得金額が38万円を超え「配偶者控除」の適用対象外となった場合でも、その所得金額に応じて一定額の控除が受けられる制度です。

●配偶者の所得要件が123万円まで拡大される

現行では、配偶者の所得金額の上限は76万円未満でしたが、今回の改正で123万円に拡大され、適用を受けやすくなりました。(適用:平成30年分以後の所得税から)

●配偶者を働きやすくするのが狙い

今回の見直しで、配偶者の年収「103万円の壁」は150万円に拡大されました。主婦などがより働きやすくなることを狙った改正ですが、社会保険の扶養の範囲内である130万円の壁(大企業は106万円の壁)があるため、効果には疑問が残ります。

●高所得のサラリーマン大家さんは要注意

サラリーマン大家さんの場合、給与所得と不動産所得の合計所得金額が900万円を超えると、「配偶者控除」が満額(38万円)受けられなくなり、税金が高くなります。

また、平成26年度の税制改正で、平成29年分からは年収1000万円を超えると給与所得控除が220万円で頭打ちになることが決まっており、高所得のサラリーマンにとっては、さらなる増税となります。

◎対策のポイント

配偶者を専従者にして給与を払ったり、法人化を検討するとよいと思います。

※リンク

平成29年度・税制改正のポイント

その①「配偶者控除」「配偶者特別控除」の見直し
その②法人税の特例の延長
その③固定資産税・相続税評価額の見直し

(プロフィール)

渡邊浩滋 わたなべ・こうじ

税理士・司法書士。明治大学法学部卒業。総合商社勤務を経て税理士となる。2008年、両親から危機的経営状態のアパート5棟86室を継ぎ、税理士業と並行して経営を立て直す。‘11年、独立開業。税理士・司法書士の強みを活かし、不動産のスペシャリストとして、また大家の視点から賃貸経営のアドバイスを行う。セミナー、講演多数。著書に「大家さん税理士による 大家さんのための節税の教科書」「大家さんのための超簡単!青色申告」がある。

http://www.w-sogo.jp/

http://ameblo.jp/zeirishiohya/(ブログ)

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