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更新日 : 17/07/13

「街に人を呼び込む」賃貸住宅の作り方その②「街の広場」を物件のなかに!

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(株)南荘石井事務所 代表取締役/賃貸オーナー 石井秀和

街の人も参加できるコミュニティスペースの誕生!

最初に着手したのは、物件内のコミュニティづくりでした。地元の大家さん仲間と協力して、餅つき大会や流しそうめんなどの「入居者交流会」を実施しました。しかし結果は散々。参加者がほとんどなく、内輪だけで盛り上がるという寂しいものでした。

気づいたのは、入居者さんにとって、顔見知りのいないイベントに1人で参加するのはハードルが高いということです。「入居者さんのために」と一方的にサービスを提供しても、満足にはつながらないことを痛感しました。

●サービスの対象を街に広げる

そこで発想を転換し、対象を入居者さんだけでなく街の人に拡大。物件の共用部で街の人が面白がって参加できるイベントを開き、活気を呼び込もうと考えました。そうすれば、結果的に入居者さんを巻き込めると思ったのです。

それで今年1月につくったのが、街に開かれた共用部「パサール新城」です。築24年の R C造5階建ての単身者向けマンションの 1階部分(もとは私の会社の事務所兼倉庫)をリノベーションして、コミュニティスペースに替えました。

地元の人が集える 3つの場

共用部をどう変身させたのか、具体的にお話しします。

コンセプトは「街の広場」。地元の人が気軽に集い、利用できる場所として、直営のカフェ、常設のパン教室、レンタルスペースをつくりました。

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(直営のカフェ。杉の木をふんだんに使った内装が心地よい)

●直営のカフェと常設のパン教室

直営のカフェを開店。また、パンづくりが得意な地元の主婦と契約し、常設のパン教室を開きました。パン教室でつくったフォカッチャをカフェのメニューに加えるなど、上手く連携を図っています。

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(パン教室では、本格的なフランスパンづくりも学べる !)

●レンタルスペース

レンタルスペースでは年4回、マルシェを開催。地元農家の産直野菜、手づくりのお菓子、手芸作品など、出店者も品ぞろえもバラエティ豊か。毎回盛況で300人ほどの方が訪れます。今では、口コミでこの場所の存在を知った方から、ワークショップやイベントなどの申し込みが増えています。

共同作業は素晴らしい!

自分が関わったものには特別の愛着が湧きます。そこで「パサール新城」のオープン1カ月前に、共用部の床を街の人と一緒に仕上げるワークショップを開催しました。題して、「陶器で床に絵を描こう」。大人も子供も一緒になって、カラフルなモザイクタイルを床に埋め込んで模様を作りました。自分たちの作品がこの先ずっと物件の一部として残るので、皆さん楽しみながらも真剣そのものでした。

共同作業は心の距離を一気に縮めます。やって本当によかったと思います。完成後あらためて見に来る人たちもたくさんいます。

※リンク

「街に人を呼び込む」賃貸住宅の作り方

その①満室のカギは街を元気にすること!
その②「街の広場」を物件のなかに!
その③入居者と街のためにできること!

(プロフィール)

石井秀和 いしい・ひでかず

1975年神奈川県生まれ。(株)南荘石井事務所代表取締役。自らを「土着系大家」と称する4代目オーナー。東海大学理学部物理学科卒業。エンジニアを経て2000年、(株)南荘石井事務所に入社し賃貸経営に携わる。 ’13年より現職。カスタマイズ賃貸やDIY賃貸を積極的に導入するほか、カフェやマルシェなど入居者と街をつなぐための企画を展開している。

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