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更新日 : 17/05/08

資産を守り、未来につなげる「家族信託」その③「家族信託」の上手な使い方

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宮田総合法務事務所 代表司法書士  宮田浩志

「家族信託」の上手な使い方

「家族信託」は、多くの可能性を秘めた革新的な手法ですが、万能ではありません。特に資産を託す子(受託者)の心の持ち方次第では、遺産争いにつながる原因ともなり得ます。「家族信託」を上手に活用するために大切なことは4つあります。

●ポイント① 早めに着手する

本人が元気で判断能力が万全でないと、信託契約が締結できなくなります。

遅きに失すれば、多くのリスクが本人および家族に降りかかりかねません。「まだ早いかなぁ?」というくらいで着手するのが良い頃合かもしれません。

●ポイント② 家族会議を開く

「家族信託」の検討に際しては、必ず家族会議の場を設け、親自身がオープンに保有財産の概要を話し、自分の想い・希望を子と共有するところから始めます。一方で、引継ぐ側(子側)の想い・希望・覚悟を親側にも理解して頂く手順も重要です。

それを受けて、家族全員が協力して親様の今後をサポートする覚悟を決めます。そうした手順を踏むことが重要です。

家族会議では、「家族信託」のしくみやメリット、また他に取り得る手段との比較について説明することも大切です。家族全員が同じ知識量・理解レベルになれば、無知による確執を生むことも防げます。

●ポイント③「家族信託」に固執しない

「家族信託」を過信せず、よく検討した上で家族全員が納得できる方法を選びましょう。

●ポイント④ プロのサポートを受ける

「家族信託」を成功させるには、管理会社や司法書士、税理士など制度に精通したプロのサポートを受けることが大切です。しくみの設計や契約書の作成はもちろん、疑問点や困りごとなどがあれば、小さなことでも遠慮なく相談しましょう。

早めのアクションで大きな安心を!

「家族信託」は、認知症を恐れることなく積極的な相続税対策を行えるだけでなく、ご自身の死後、何段階にもわたって資産承継の道筋をつけることができ、同時に争族を防ぐことができる非常に有効な制度と言えます。

一人でも多くの親世代に「家族信託」を知っていただき、「うちにピッタリの対策は何だろう?」「まだ早いと思っていたが、そろそろ資産承継のアクションを起こそうかな」などと考え始めていただければ、これ以上うれしいことはありません。

最後に、「家族信託」の3つの大きなメリットをまとめておきます。

ポイント!

①元気なうちから、子供などに財産の管理・処分・運用を託せる

②認知症発症後や相続発生後も希望に沿ったプランを実行できる

③二次相続以降の承継先も指定できる

※リンク

資産を守り、未来につなげる「家族信託」
その①「家族信託」のしくみとメリット
その②「成年後見制度」とどこが違うのか?
その③「家族信託」の上手な使い方

(プロフィール)

宮田浩志 みやた・ひろし
宮田総合法務事務所 代表司法書士。認知症高齢者や障がい者の成年後見人や後見監督人に現在50件前後就任中。その豊富な経験を生かし、家族信託・遺言・成年後見制度等の仕組みを活用した高齢の不動産オーナーや会社経営者等に対する認知症対策・円満円滑な相続対策のコンサルティングでは先駆的な存在。日本屈指の組成実績と相談件数を持ち、全国で一般向け・専門家向けのセミナー講師も多数。著書に『相続・認知症で困らない家族信託まるわかり読本』がある。(一社)家族信託普及協会代表理事、(一社)日本相続学会 理事。

宮田総合法務事務所 http://legalservice.jp/
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