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更新日 : 17/03/20

賃貸市場のトレンドを読み解く⑧LDKはなぜ人気なのか

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プリンシプル住まい総研所長 上野典行

新居を探すカップルの間で人気のLDK。同じ広さなら2DKよりも1LDK、3DKよりも2LDKを選ぶ人が増えています。若い人たちの最近の間取りの志向について解説します。

広いリビングで暮らしたい!

今どきのカップルは、実際にどんな部屋を借りているのでしょうか?

結婚式場選びサイトと不動産ポータルサイトが合 同で実施した調査によると、結婚後一年以内に新居(賃貸住宅)を決めた新婚カップルが選んだ、一番人気の間取りは2LDKでした(42.1%)。2位の1LDK(221.9・%)を加えると、65%ものカップルがDKではなくLDK物件を選択しています。

広めのリビングにソファを置いて暮らすという新生活を希望している人が多いことがわかります。

かつて、家庭の主役は父親だった

しかし、ほんの年ほど前まで、間取りの主流は団塊の世代向けに大量供給されたDK物件でした。高度経済成長期、木造アパート主体だった日本の賃貸市場にアメリカナイズされた公団物件が登場。テーブルに座って食事をとるDKタイプの間取りが次々に増え、新婚カップルは2DKや3DKに住むようになりました。

DK物件全盛時代、家庭の主は父親であり、家事は妻が行うという風景が一般的でした。妻がキッチンで料理し、家族揃ってダイニングで食べた後、夫と子供はリビングに移動し、プロ野球やバラエティ番組を楽しみます。その間、妻はキッチンで洗い物をするという生活スタイルでした。

妻の存在感がアップ!

一方、2000年代から賃貸市場に普及してきたのがLDKです。リビングの中にキッチンスペースがある生活空間は、食事をしたりテレビを見るなどの家族の関わりの中心が妻となる間取りです。

人気の高い対面式キッチンのLDKでの暮らしを 考えてみましょう。かつて、妻は区切られたキッチンで炊事をしていましたが、LDKでは家族と一緒にテレビを見ながら、料理や後片付けができるようになりました。リビングで家族を見つめているのは妻であり、父親の存在感は薄くなってきています。

LDK人気は、ライフスタイルの反映

LDKは妻と子供、あるいは、妻と夫の会話の機会を増やす間取りでもあります。料理をしながら一日の出来事を語り合ったり、ママ友・職場・子供・姑などから得た多彩な情報を共有する場なのです。

今、家庭は妻を中心として、子供や夫が繋がっているのです。家族の精神的な大黒柱は、夫から妻に変わりました。子供はゲームやスマホに集中し、簡単には会話に参加しません。父親がテレビを見ながら子供と語り合うことは、ちょっと難しくなってきました。妻の活動動線をリビングと繋げるLDKは、ライフスタイルの変化に合った間取りなのです。

2DKから1LDKへ、3DKから2LDKへのリフォームも増えてきています。単なる流行というよりは、賃貸市場が日本人の生活習慣のパラダイムシフトに対応した結果といえるのではないでしょうか。

※リンク

賃貸市場のトレンドを読み解く
①あなたの物件は、男性向き?女性向き?
②賃料値下げより、付加価値のアップを!
③「貸してあげる」から「借りていただく」に
④ページビューから見える入居者の本音
⑤入居者の生活水準は上がっていない
⑥今どきの大学生の事情
⑦同棲カップル入居時の注意
⑧LDKはなぜ人気なのか
⑨震災を境に変わった部屋探しの条件
⑩今どきの入居者が求める設備
⑪入居者に選ばれる不動産会社と付き合う
⑫家賃滞納、とるべき対策は?
⑬初期費用の低減はどこまで行くか?

(プロフィール)

うえののりゆき 慶應義塾大学卒業後、リクルート入社。住宅情報誌編集長、スーモ等の商品・事業開発責任者、賃貸営業部長などを歴任し、2011年退社。翌年よりプリンシプル・コンサルティング・グループにて現職。生活情報サイトAll Aboutの「賃貸」「土地活用」ガイド。全国で講演・執筆・企業コンサルティングを行う。http://www.principle-sumai.com/

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