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空室対策・リフォーム
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更新日 : 16/09/26

DIY型賃貸で中古物件を再生!その①長期入居につながるDIY賃貸

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有限会社 吉浦ビル 代表取締役/賃貸オーナー 吉浦 隆紀

徒歩40分、築42年、滞納総額500万円・・・

私は、福岡市郊外の住宅地にある築43年のマンションの3代目オーナーです。

祖父の代から続く賃貸経営を引き継いのは4年前。

当初の空室率は20%で、数字だけ見れば一般的な同年代の築古マンションと比べて健闘していました。しかし築年数も古く、駅から徒歩40分という立地だったため、空室対策として家賃をギリギリまで下げていました。

そのせいか、入居者の高齢化がかなり進んでいました。また、2年間一度も家賃を払ったことがない人を筆頭に滞納者も多く、滞納総額は約500万円にもなっていました。

空室には床や壁に穴が開いているなど、それまで住んでいた方の形跡が色濃く残っていましたが、多額のリフォーム費用がかかるため放置されていたのです。

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一番人気は「居者が自由につくれるDIY部屋」

当初、私は原状回復のリフォームをすることを考えました。しかし、費用の回収を考えると家賃を値上げせざるを得ず、立地と築年数から見て簡単に入居が決まるとは思えませんでした。

そこで、いろいろ検討した結果、費用は多少増えても、若い世代が好む部屋にリノベーションすることに方針を転換しました。

まず、着手したのは最も状態のひどい4部屋。うち3部屋はナチュラル、アジアンなどテイストを変えてリノベーションを行いました。そして残る1部屋は、思い切ってスケルトン状態のままで、「入居者が自由につくれるDIY部屋」として募集してみました。

すると、意外にも一番に入居が決まったのは、そのスケルトン部屋でした。リノベーションした3部屋の入居者がようやく決まったのは半年後。私の固定観念は見事に覆されました。

以後、DIYのできる部屋を少しずつ増やし、現在は、3棟60室のうち25室になりました。

 老朽化物件を長期経営していくために

では、なぜ私がDIY型賃貸をしようと思ったかについてお話しします。

私が引き継いだ時のマンションの状態は給排水管からの水漏れや、電気設備の不具合、TVが映らないなど、至る所に老朽化がみられました。そのため入居者からのクレームも多く、長期経営していくには抜本的な設備の改修が不可欠でした。

そこで考えました。不具合が起きるたびに改修するのは費用的にも時間的にもロスが多いため、一旦、室内をスケルトンにした上で、部屋を一からつくり直すことがベストだと。そしてスケルトンにするなら、元の部屋に戻すより、新しい入居者の好みに合わせたほうが満足度は高くなり、長期で借りていただけるのではないかと思い、行動に移したのです。

※リンク
DIY型賃貸で中古物件を再生!その①マイナスからプラスへの大転換
DIY型賃貸で中古物件を再生!その②プログラム進め方と費用負担について
DIY型賃貸で中古物件を再生!その③入居者が自分で、住みたい場所をつくる時代

(プロフィール)
よしうら・たかのり 1976年生まれ。福岡県福岡市で育ち、大学の商学部を卒業後、銀行勤務を経て東京、ニューヨークでの生活を経験。2012年、帰郷し、築40年超の賃貸マンション「吉浦ビル」の3代目オーナーとなる。以来、入居者と一緒に作るDIY型賃貸により満室をキープしている。2015年には街づくり会社「株式会社樋井川村」を設立し、木造アパートを利用した「地域コミュニティカフェ」を今年7月にオープン、広域で活動している。

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