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相続・税金
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更新日 : 16/06/06

「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例③個人から法人へ建物を譲渡し、節税に成功

東京メトロポリタン税理士法人
統括代表 税理士 北岡修一

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<事例③法人に家賃を移転し、個人の所得税を減らしたケース>

Cさんは、数棟のアパートやマンションを保有しています。そのうちの2棟を長男が不動産賃貸を目的として設立する法人に、建物部分だけを譲渡しました。法人に移転することにより、どのような節税効果が見込めるのか見てみましょう。

その①建物だけの譲渡なら、譲渡所得税はかからない

個人から法人に建物を譲渡すると、家賃収入が法人に移転することになります。これによって、個人の所得税が大幅に減るという効果が見込めます。下記、計算式3.「法人に建物を譲渡したケース」を参照してください。

今回は家賃だけ移せばよいので、建物だけ譲渡します。建物は簿価(減価償却後の未償却残高)で譲渡することになるため譲渡所得が発生しません。つまり、譲渡所得税がかかりませんので、その点も法人に移転する際の大きなポイントといえます。

法人の収入は上がりますが、長男や他の親族に役員報酬を支払うなどによって、法人税の節税をはかることも可能となります。

計算式3.「法人に建物を譲渡したケース」
個人 → 法人に賃貸建物を譲渡

資料

→年間約2,000万円の賃料収入を譲渡益課税なしで法人に移転
※所得税と相続税、ダブルの節税効果

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その②相続財産は増えず、納税資金も確保できる

また、毎年の家賃収入が法人に移転されることでCさんの相続財産は増えず、法人が持つ土地の賃借権はCさんの相続財産にならないという効果もあります(Cさんは法人の株式を持っていないことが前提)。

さらに、相続時に、法人が土地を個人から購入することによって、相続税の納税資金を確保することも可能となります。

※リンク
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例①老朽化物件の建て替えによる節税
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例②「相続時精算課税」を活用し、収益物件を贈与
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例③個人から法人へ建物を譲渡し、節税に成功
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例④「小規模宅地等の特例」で相続税評価額を5分の1に

(プロフィール)
きたおか・しゅういち 1957年生まれ。税理士。東京メトロポリタン税理士法人統括代表。立教大学経済学部卒業。’80年税理士試験合格。会計事務所勤務を経て’83年独立。’90年東京メトロポリタン・コンサルティング・グループ(株)代表取締役に就任。2009年より現職。不動産会社の顧問、世話役等を通じて不動産関連の相談、対策、申告に豊富な実績を持つ。『社長の「闘う財務」ノート ~ 社長の数字力が会社を鍛える』(プレジデント社)ほか著書多数。

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