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相続・税金
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更新日 : 16/05/30

「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例②「相続時精算課税」を活用し、収益物件を贈与

東京メトロポリタン税理士法人
統括代表 税理士 北岡修一

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事例②「相続時精算課税」で子にアパートを贈与し、家賃を移転

賃貸アパートやマンションを数棟所有しているBさん( 63歳)は、相続税対策もさることながら、毎年、所得税が高額になることに頭を悩ませていました。

Bさんには子供が3人おりますが、大学を出て社会人になったばかりで、まだ収入も少ない次男にアパートを1棟、贈与しようと考えました。

この贈与については、「相続時精算課税」を使うことを予定しています。2015年より、対象となる贈与者の年齢が65歳から60歳に引き下げられ、Bさんも対象になったからです。

対策のポイント

①「相続時精算課税」の利用によって、2500万円まで非課税に

「相続時精算課税」は、20歳以上の子や孫が60歳以上の親や祖父母から贈与を受ける場合に選択することができます。この制度を使えば、2500万円までなら贈与税がかかりません。2500万円を超えた場合は、超えた部分について20%の贈与税を支払うことになります。

②収益物件を贈与することで、賃料収入を子に移転

なお、この制度を使って贈与を受けた財産は、贈与者に相続が発生した際、相続財産に加算して相続税を計算することになります。したがって、贈与を受けた財産が相続財産から外されたわけではありませんので、必ずしも相続税対策になるとは限りません。

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ただし、今回のような収益物件を贈与すれば、その後の賃貸収入は子に移りますので、本例でいえば毎年300万円、10年継続できれば3000万円、20年継続すれば6000万円もの収入(資産)を子に移すことができることになります。

下記、計算式「相続時精算課税でアパートを贈与したケース」をご参照ください。

計算式「相続時精算課税」でアパートを贈与したケース

・アパート土地建物の相続税評価:2,605万円
・家賃収入          :300万円/年間(月25万円)
・相続時精算課税による贈与税額:21万円

(2,605万円 – 2,500万円)×20%(超過分の税金)

わずか21万円の贈与税で、財産2,605万円と年間300万円の収入を子に移転することができる!

※リンク
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例①老朽化物件の建て替えによる節税
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例②「相続時精算課税」を活用し、収益物件を贈与
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例③個人から法人へ建物を譲渡し、節税に成功
「ケース別・絶対見逃したくない相続税の節税対策」事例④「小規模宅地等の特例」で相続税評価額を5分の1に

(プロフィール)
きたおか・しゅういち 1957年生まれ。税理士。東京メトロポリタン税理士法人統括代表。立教大学経済学部卒業。’80年税理士試験合格。会計事務所勤務を経て’83年独立。’90年東京メトロポリタン・コンサルティング・グループ(株)代表取締役に就任。2009年より現職。不動産会社の顧問、世話役等を通じて不動産関連の相談、対策、申告に豊富な実績を持つ。『社長の「闘う財務」ノート ~ 社長の数字力が会社を鍛える』(プレジデント社)ほか著書多数。

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