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相続・税金
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更新日 : 15/12/21

間違えやすい確定申告の事例 その①「前家賃の収入計上」と「敷金・保証金の取り扱い」

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平川会計パートナーズ代表  税理士 平川忠雄

多くの大家さんから寄せられる質問にお答えします

確定申告では間違いやすいポイントがあり、頭を悩ませている大家さんも少なくないと思います。

アパートやマンション、貸家など不動産貸付業の確定申告には、不動産所得ならではの税務上の決まりがあり、家賃収入や敷金・保証金の取り扱いや計上の時期、また必用経費となる支出の分け方など、どう扱えばよいのか判断に迷うことがあります。

そこで、大家さんから多く寄せられる質問や相談をいくつかピックアップして、わかりやすく解説したいと思います。税務の考え方や税制のしくみがわかれば、確定申告もおもしく取り組むことができるでしょう。

<前家賃の「収入計上の時期」>

12月末に受け取った家賃は、平成27年の収入? 28年の収入?

不動産の賃貸借契約では、当月分の家賃を前月末日までに支払うこととされているケースが多く見受けられます。では、12月末日に受け取った翌年1月分の前家賃は、平成18年と19年のどちらの収入になるのでしょうか。

●原則として、前家賃は受け取った年月の収入になる

不動産所得の総収入金額の計上すべき時期は、契約や慣習により支払日が定められている場合はその支払日とされています。したがって賃貸している期間に関系なく、12月に受け取った家賃はその年の12月の収入として計上することになります。

●事業的規模の場合は、翌年1月の収入とすることも可能

しかし、不動産賃貸を事業的規模で行っている場合で、以下①②③のすべてに該当するときは、「賃貸期間に対応する年分の収入金額」として計上できるとされているため、翌年1月の収入として計上することも可能です。

①  所定の帳簿書類を備え、継続的に記帳し、それに基づいて不動産所得金額を計算していること

②  賃借期間に対応するすべての収入金額を、「その年分の収入」として継続的に計上し、かつ前受収益および未収収益の経理を帳簿上で行っていること

③  1年を超える期間の賃借収入について、その前受収益および未収収益の明細書を確定申告書に添付していること

なお事業的規模で行っていない場合でも、上記①に該当し、かつ1年以内の期間に係る賃借収入の全部について、上記②に該当するときは、事業的規模と同様の取り扱いを受けることができます。

※リンク

間違えやすい確定申告の事例 その①「前家賃の収入計上」と「敷金・保証金の取り扱い」
間違えやすい確定申告の事例 その②「敷金・保証金」と「修繕費と資本的支出」
間違えやすい確定申告の事例 その③「事業的規模と特例」「消費税と簡易課税制度」

(プロフィール)

ひらかわ・ただお 中央大学経済学部卒業。日本税理士連合会理事をはじめ各種委員を歴任。現在、中央大学経理研究所講師、日本税務会計学会顧問を務める。また、税理士法人平川会計パートナーズ代表社員としてタックスコンサルティング業務のかたわら、講演、セミナー講師として活躍中。

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