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更新日 : 15/07/27

私は「定期借家」をこう活用している<その2>基本を踏まえ、自分に合ったルールをつくる

賃貸オーナー 賃貸UP-DATE実行委員会代表  林 浩 一

期間満了後、転勤の場合を除いて全入居者と再契約

「定借」は期間を自由に設定できることが大きな特徴です。現在、私は期間を2年にしていますが、今後は入居者さんに落ち着いて暮らしていただけるように、4年にすることも検討中です。特に学生が多い物件は4年契約にし、毎年家賃を下げていくと喜ばれるでしょう。外国人向けの物件では3カ月、半年と様子を見つつ延長しているケースもあります。

●問題ある入居者とは、再契約しない
「定借」は、期間の満了とともに契約が終了します。しかし、私は転勤などを除いて、全て再契約をしています。同じ「定借」でも、スタンスは2通りあります。一つは転勤などが決まっているため「再契約をしないことが前提」の契約。もう一つは、「問題がなければ再契約をする」タイプで、「迷惑行為を注意しても改善しない場合」は、再契約しません。ちなみに再契約の際、なかには再契約料を設けているオーナーさんもいますが、私は無料にしています。

入居者サイドに立って考える

「定借」は期間を定めた契約ですから、途中で退去する場合、原則として残りの期間の賃料が発生します。ただし、転勤や介護などやむを得ない場合は、法律上、支払わなくてよいことになっています。仮に2年契約をした入居者が契約途中に、やむを得ない理由以外で退去する場合、オーナーは残り1年分の家賃を請求できることになっています。その通りにされているオーナーもいますが、私は、住まない期間の家賃はいただきません。

また、入居者からの退去の申し出についても、1カ月前でOKという特約も付けています。なぜなら、人は別の場所に住みたくなることもありますからね。特約は、入居者にとって不利でなければ付けても問題ありません。(※定借では、床面積が200㎡未満の住宅に居住している借主は、契約期間中に借主に転勤・療養・親族の介護など、やむを得ない事情が発生し、その住宅に住み続けることが困難となった場合には、借主から解約の申し入れができることになっている)このように「定借」は基本を踏まえつつ、自分に合ったルールをつくればよいのです。

「定期借家契約」と「普通借家契約」の違いの主なポインとをあげておきましょう。

定期借家契約

◇契約期間:設定は自由
◇更新の有無:期間満了により契約終了。更新はないが再契約は可能。
◇借主からの中途解約:
やむを得ない場合(転勤、介護ほか)は解約可能。左記理由がなくても、特約で中途解約OKにもできる。
◇期間終了告知:終了6カ月前。

普通借家契約

◇契約期間:「正当事由」がない限り、更新される。
◇更新の有無:平成12年3月1日より前の契約は20年、それ以降の契約は無制限。
◇借主からの中途解約:特約があれば、それに従う。
◇期間終了告知:「正当な事由」がない限り更新され、告知の義務はない。

契約書を作成されるときは、「定期借家推進協議会」のひな形などを参考にされるとよいでしょう。書式はホームページからダウンロードできます。

※リンク
私は「定期借家」をこう活用している<その1>よい環境づくりは、オーナーの大きな役割
私は「定期借家」をこう活用している<その2>基本を踏まえ、自分に合ったルールをつくる
私は「定期借家」をこう活用している<その2>「定期借家」で、安定した基盤づくり

(プロフィール)
はやし・ひろかず 1960年生まれ。長年、海外旅行業界の仕事に従事し、様々なツアーを企画し、多くのヒット商品を生み出す。2011年、父から賃貸事業を承継し、賃貸住宅の夢を詰め込んだアパートを新築。現在、横浜市青葉区・中区にアパート・テラスハウス、学生寮、区分マンションなどを所有。駐車場・貸地の経営&管理も行う。空室対策、定期借家などをテーマに講演、執筆多数。日本経済新聞、週刊住宅新聞、全国賃貸住宅新聞ほか多くの媒体で紹介さる。J-REC公認不動産コンサルタント、賃貸UP-DATE実行委員会代表、全国大家ネットワーク理事。共著に『行動する大家さんが本気で語る 選ばれる不動産屋さん 選ばれない不動産屋さん』(清文社)がある。

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