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更新日 : 15/05/18

二極化時代を勝ち抜く方法<その2>「物件のウリ」を軸に、オンリーワンになろう!

一般財団法人日本不動産コミュニティー理事 西山雄一

「高い」「安い」の根拠が明確であること

私は、家賃が安くても高くても、その根拠と納得できる「強いウリ」があれば、必ず集客できると考えています。

●ただ安いだけでは注目されない

1つ、わかりやすい例を挙げてみましょう。比較的築年数の経っている1Kや1R物件は、あまり広さがなく転用などのつぶしが利きません。このような物件の客付けはとても厳しくなってきていますね。その一方で、立地の影響を受けるものの、シェアハウス物件などでは入居待ちがあるものすら散見されます。そこから読み取れるのは、「狭い単身者用物件なら、より安いものへと入居者が流れている」「中途半端な値下げではなく、思い切り安価な賃料を設定した物件が決まる」ということです。

●家賃が安くても高くても、理由が明確であること

しかし、ただ安いだけではいけません。今の入居者は、安い賃料について明確な根拠がなければ、反応することはありません。ですから、「なぜ、賃料が安いのか」、その答えが明確でわかりやすいシェアハウスなどが注目されるのです。その対極に位置する高付加価値物件は「なぜ、賃料が高いのか」が明確なため、景気が不透明な世の中でも入居者が確保できるのです。これは、机上の話ではなく、実際に私自身が体験しています。私の所有物件のうち、低価格物件と高付加価値物件は比較的、楽に満室経営を維持できています。

 

「中途半端な物件」は集客できない

特徴を強く打ち出しにくい「普通の、中途半端な物件」は、苦戦する傾向にあります。つまり、飲食業界と同じ現象が起きているのです。このような時代に対応していくには「物件のウリ」を明確にし、強く打ち出し、活用すること。そして、設定した「物件のウリ」を軸に経営を行なうこと、つまりオンリーワン物件を目指すことが大切です。

●ファミリーレストランより、こだわりの店

集客に失敗している人が陥るパターンの1つに、「誰も彼も集客しようとする」ということがあります。低所得者から高所得者までをカバーすることはできませんし、単身者とファミリー層ではニーズがまったく異なります。「何でも食べられるファミリーレストラン」ではダメなのです。「こだわりや特徴のある専門店」にならなければなりません。そして、賃料をはじめ、様々な入居条件が納得できるものでなければなりません。裏付けがきちんとあり、納得できさえすれば、賃料が高くても入居したい人はいるのです。同様に、理由もなく賃料が安い物件は「不人気だからでしょ」と受け取られ、安くても入居者が集まることはありません。

●立地によって入居者ターゲットは変わる

ウリのある物件をつくる上で、いちばん成功率が高いのは、新築物件の企画段階から「ウリ」を設定し、設計や入居者募集に生かしていくことです。立地によって入居者ターゲットはかなり変わります。例えば公園至近、小学校至近といった立地の場合、単身者には嫌われる傾向があります。

●新築の場合は、企画段階から「ウリ」を設定

単身者のなかには、「子供の声が苦手」という人も少なくありません。常に学校の始業ベルが聞こえてきては、昼間に睡眠をとる必要のある夜間勤務の人には、不都合です。ですが、ファミリー層にとっては、「公園に近いと子供と遊ぶ時に移動の手間がない」「学校が近いと通学途中のトラブルの心配がない」となります。このように、企画の段階で物件の環境を考慮し、経営方針の軸とも言える「物件のウリ」を設定することが、成功への第一歩となります。

※リンク

二極化時代を勝ち抜く方法<その1>あなたの「物件のウリ」は何ですか?
二極化時代を勝ち抜く方法<その2>「物件のウリ」を軸に、オンリーワンになろう!
二極化時代を勝ち抜く方法<その3>既存物件の「ウリ」のつくり方・見つけ方

(プロフィール

にしやま・ゆういち 1969年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手ファストフード直営店店長を経て1995年、家業の花苗生産農家に従事。アパート経営にも携わり、空室続きの物件の経営の建て直しに成功。その後メゾネットアパートや戸建て賃貸を新築し、満室稼働を続ける。2008年、一般財団法人日本不動産コミュニティーの理事に就任。J-REC公認不動産コンサルタントとして講演、セミナーなどで活躍。その他、日本最大級の大家勉強会、大家さん学びの会の副代表も務める。著書に『絶対に儲かる大家さんになるバイブル』などがある。

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