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空室対策・リフォーム
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更新日 : 15/04/27

愛の満室経営セミナー②土地活用は「結婚相手選び」と同じ

東京共同住宅協会 会長 谷崎憲一

 どの会社にしたら良いんだろう?

東京共同住宅協会の相談部で長年、大家さんの悩みやトラブルを解決してきましたが、なかでも印象に残る案件があります。 その一つに、築35年の賃貸マンションの建て替えを検討されていたBさんのお話があります。 Bさんは、明るく活発で、おしゃれな60歳代の女性大家さん。私のセミナーを受講された後、「どの会社にしたら良いか迷ってるの!」「いろんなハウスメーカーさんからもらったプランを見ていただけないかしら」とご相談を受けました。 後日、Bさんのお宅を訪ね、リビングでお茶をいただいていると、廊下から「谷崎さ~ん、ちょっと手伝ってくださる?」の声。ドアを開けると、Bさんが書類でいっぱいの大きな段ボールを引きずっています。それはハウスメーカーや建設会社さんのプランや事業収支計画書で20社分ほどありました。 よく見ると、最近のものから古いものまで、なかには2年前のものもありました。内容的には、詳細なプランから2枚ほどのラフなものまでさまざまで、自己資金が0円のものもあれば3000万円のものもあり、事業計画も金利計算もバラバラでした。

 誠実に尽くしてもらえる、一番の方法とは?

「いろんな業者が入れ替わり立ち替わりやってきて、何が何だかわからなくなって」とBさん。 Bさんも大変でしょうが、振り回されているのは建設会社さん達のようにも感じ、私は言いました。 「Bさん、いくら何でも節操がなさすぎですよ。建設会社さんは仕事をいただきたくて必死ですから、せめて3~5社にしないと断る時に可哀想ですよ」 聞けば、Bさんのそういう状態を知り、半数以上の営業担当者が来なくなったようです。 土地活用は結婚相手を選ぶのと同じ。複数の相手を手玉にとっていると、本当に素晴らしい人は他のところに行ってしまいます。三股、四股をかける人と、真剣に付き合う人はいないでしょう。やはり、「貴方だけよ」が、誠実に尽くしてもらえる一番の方法なのです。それは、不動産の売却や賃貸管理、リフォーム業者さんとのお付き合いにも当てはまります。

相続や将来設計も考慮に入れて

私はまず、Bさんには全てを白紙にしていただき、建て替えるべきか、リフォームするべきか、根本的な比較から検討を始めることに。その際、相続のことやBさんの将来設計なども考慮に入れました。 その結果、リノベーションをして再構築を図り、15年ほど持たせるほうが、新築するより初期投資が少額ですみ、収益面でも効果的だとわかりました。 見た目はくたびれた古い賃貸マンションでしたが、今ではお洒落なエントランスとスタイリッシュな内装の人気物件として満室になっています。 Bさんは、相変わらず活発です。最近また、複数の建設会社のパンフレットを持って「どれがいいと思います?」と、楽しそうに相談に見えました(笑)。

※リンク

愛の満室経営セミナー

①空室の原因と管理会社の関係
②土地活用は「結婚相手選び」と同じ
③ケチケチ大家さんの悲劇
④情に棹させば、失敗する
⑤賃貸経営は人生観を映す
⑥立ち退き交渉は、あくまで冷静に
⑦好立地でも、マーケティングは必須
⑧不動産で自分の仕事を潰すべからず
⑨セカンドオピニオンという選択
⑩パートナーという関係づくり
⑪ありがとう
⑫「思いやり」と「信頼」
⑬相続で引き継ぐべきこと

(プロフィール)
たにざき・けんいち 都内で唯一の地主さん・家主さんのための団体、「公益社団法人 東京共同住宅協会」会長。15年間の相談部長を経て現職に。東京都耐震化推進都民会議委員、福祉住宅研究会主宰、NPO法人賃貸経営110番顧問など幅広く活躍。厳しいなかにも人間味のある誠実なアドバイスが人気を呼んでいる。アパート・マンションなど自らも大家業を営む。

 

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