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原状回復・長期修繕
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更新日 : 14/09/03

「地震対策と準備」②地震被害から「入居者」と「資産」を守る

災害危機管理アドバイザー 防災士 和田隆昌

防災の基本は、建物の安全性を確保すること

「地震多発・災害多発」時代に入った日本。入居者の安全を守るために、また資産であるアパート・マンションの建物を保全するために、今オーナーは何をなすべきなのでしょうか。

●まずは、何をおいても耐震補強を

地震防災の基本は、まずは何をおいても家屋の耐震性を確保することです。もし、築30年を超える旧耐震基準の建築物であれば、今後の地震多発時代には、とても対応できません。各自治体の補助を利用しながら、耐震補強を十分に行うことが必須です。

●建物内部で起きる、人的被害を抑える

また、たとえ新耐震基準の建物(1981年以降に建築確認申請を行ったもの)であっても、建物内部で人的被害が発生する可能性があります。オーナーは入居者に対して「家具の固定」などを促す告知や方策を講じる必要があります。

地震対策が強化された近年の住居では、寝室にはビルトインタイプの家具が装備されるケースも増えています。既存の賃貸物件の場合、家具の固定はむずかしい問題ですが、最近では、壁や柱を傷つけずに家具を固定できる器具もありますので、入居者に推奨するのも一つの方法です。

二次災害の防止と、防災用品の準備

●消化器の設置

さらに集合住宅で怖いのが、二次的な火災の発生です。
これは普段でも注意喚起すべきことですが、初期消火のために各戸に消火器の設置を促す、あるいは配付することをお勧めします。
廊下等に設置する大型タイプとは違い、小型の簡易消火器やスプレー型消火器なら女性でも簡単に扱え、初期消火なら十分に効果を発揮すると思われます。

●防災用品の準備

水や食料などの備蓄は、居住者個人の責任であるとは思いますが、インフラ停止による居住者の生活への不安や不満は、オーナー(管理会社)に向かうもの。

まずは建物の中で被災者を出さないこと。かつ二次災害の防止を優先させることが重要です。個人では用意しにくい防災用品を用意することも今後は必要になるでしょう。

賃貸アパート・マンションで備えておきたい防災用品の例として、次のアイテムが考えられます。

●簡易トイレ(消臭・固形化剤付き)
●担架(非常時救護用)
●AED
●救急用品
●バール・ジャッキなどの工具(閉じ込め事故への備え)
●非常用電源(共用部、貯水タンクなどに使用)
●保安灯(充電式)etc.

ご自分の物件の状況に合わせて準備しましょう。入居者にとって防災用品が準備された物件は安心でき、オーナーへの信頼感も高まるでしょう。

リンク

大家さん必須!「地震対策と準備!」実践マニュアル
その①地震のタイプと被害の状況を知る
その②地震被害から「入居者」と「資産」を守る
その③「助け合える隣人づくり」が命を救う

プロフィール

わだ・たかまさ 災害危機管理アドバイザー、防災士。災害対策全般から火災などの二次災害対策まで、また被災リスクを下げるための地域コミュニティのつくり方など、様々な観点から「災害」や「危機管理問題」に取り組む。講演、TV、マスコミ執筆など幅広く活躍。主な著書に「地震・津波の新常識」(ブティック社)、「大地震発生!!」(KKベストセラーズ)『大地震から家族を救う方法』、iPhone、iPad用電子書籍「地震が起きる前に読む本」(サンマーク出版)ほか。

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