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空室対策・リフォーム
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更新日 : 14/12/15

愛の満室経営セミナー①空室の原因と管理会社の関係

東京共同住宅協会会長
谷崎憲一

東京共同住宅協会は大家さん、地主さんの公益団体として45年間活動を続け、私自身は長年相談部の責任者として、約1000件の相談を受けました。そんな経験のもとに、大家さんの悩みとその解決方法について、事例とともにご紹介したいと思います。

「150戸のうち25戸が空室…」

まずは、空室で悩むAさんのお話から。
Aさんは、立地の良いアパートやマンションを8棟、計150戸を保有する70代前半の男性。
地元でも有数の地主さんで、かなりの資産家でした。
相談したいと協会に来られ、開口一番、「どこか良い管理会社を紹介してほしい」と。
理由は150戸中25戸も空室があり困っているからとのこと。
現在の管理会社を変えたい気持ちは固そうでした。
お話の端々に「リフォームばかりさせようとする」「賃料を下げさせ、楽をしようとする」「呼びつけて怒鳴ってやった」「仕事を出してやってる」などの言葉が。
お話をうかがった後、私は「ご紹介できる管理会社はありません」とお答えしました。
Aさんは、一瞬驚いて「理由は?」と。

「新しい管理会社とも、うまくいかないでしょう」

私が「ご紹介しても、Aさんは新しい管理会社ともうまくいかないでしょう」「貴方のような方を紹介すると、私は管理会社に迷惑をかけてしまいます」と答えると、 「この物件数だから業者は飛んでくるでしょう」とAさん。
確かに規模、立地とも不足はありません。
私が 「空室の理由をはっきり申し上げましょう。Aさんは、不動産会社さんの営業や窓口の女性たちから嫌われていませんか?もしそうなら担当者の心はこもらず、営業は後回しにされますよ」と言うと、Aさんはハッとされ、「確かに俺は嫌われているなぁ、あぁ間違いなく嫌われているよ」。
そうです。Aさんは、「お客様=入居者」を案内してくれる大切なパートナーに対して上から目線で、呼びつけて怒鳴るなど、尊敬の気持ちがなく、信頼関係は築かれていなかったのです。

成功大家さんの魔法の言葉とは?

Aさんは、少し考えて「空室の最大の原因は俺か」と。
落ち込むAさんに、「まずは、今の会社さんとよく話し合い、相手を尊重しながら、満室にする知恵を貸してほしいと話してみてください」と言うと、Aさんは、さすがでした。
経営者の資質なのか、「ちょっと気恥ずかしいが、なにか手土産を持っていった方がよいかね?」と。
私は、駅前でシュークリームでも買って、気軽に行かれてはと答えました。
後日談ですが、Aさんは翌日、本当にシュークリームを持って、不動産会社に行かれました。
3カ月後、空室は5件まで改善されたと聞きました。
大家さんは、不動産会社を選ぶ立場にありますが、実は気付かないうちに不動産会社から選ばれているのです。
満室の大家さんは、担当者を上手に使います。
そして、魔法の言葉を持っています。それは、「ありがとう」という簡単な言葉なのです。

※リンク

愛の満室経営セミナー

①空室の原因と管理会社の関係
②土地活用は「結婚相手選び」と同じ
③ケチケチ大家さんの悲劇
④情に棹させば、失敗する
⑤賃貸経営は人生観を映す
⑥立ち退き交渉は、あくまで冷静に
⑦好立地でも、マーケティングは必須
⑧不動産で自分の仕事を潰すべからず
⑨セカンドオピニオンという選択
⑩パートナーという関係づくり
⑪ありがとう
⑫「思いやり」と「信頼」
⑬相続で引き継ぐべきこと

(プロフィール)
たにざき・けんいち 都内で唯一の地主さん・家主さんのための団体、「公益社団法人 東京共同住宅協会」会長。15年間の相談部長を経て現職に。東京都耐震化推進都民会議委員、福祉住宅研究会主宰、NPO法人賃貸経営110番顧問など幅広く活躍。厳しいなかにも人間味のある誠実なアドバイスが人気を呼んでいる。アパート・マンションなど自らも大家業を営む。

●オールアバウト(リンク)
●公益社団法人東京共同住宅協会(リンク)

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